【障害年金】身体的な条件を満たしていても受給できないケース

こんにちは吉川さんです。(@yoshikawa_sun)

 

先日 気になるニュースを見たのですが

 

10年ほど前に電車での事故で手足の3本を失ってしまった山田千紘さん。

 

その山田千紘さんが事故後それまでの国民年金の滞納により障害年金を受給できなかったと言う件でニュースになっていました。

 

この件に関しては自分もハッとさせられたのですが、この障害年金(障害基礎年金と障害厚生年金)に関しては、単に病気や怪我の状態によって受給できるわけでは無いんだと言うことを思い出しました。

 

ニュースの記事の中にもありますが、ではなぜ山田千紘さんは障害年金を受給できなかったのか。

 

またそれについて個人的に思うことをお話ししていこうかと思います。


山田千紘さんにかんしてはこちらから(勝手に宣伝)

■ブログ:https://ameblo.jp/chi-kun0922/

■「山田千紘 ちーチャンネル」:https://www.youtube.com/channel/UC8LaxjG_1edMnm6HninrFsg

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障害を負っても障害年金は受給できない!?

上記にも書きました電車による事故によって手足の三本を失ってしまった山田千紘さん。本来であれば彼の状態からして障害年金一級が間違いなく適用されるはずでした。

 

ではなぜ彼が障害年金を受給することができなかったかと言うと病気や怪我、身体的な障害の他にも障害年金を受給するための条件あります。これが意外と落とし穴になっていて、この条件を満たしていないとたとえ身体的に障害を持ったとしても受給することができません。 その条件というのが下記の通りで、

 

① 保険料納付要件の原則は加入期間の3分の2以上納めていること

障害年金を請求しようとする傷病にかかる初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間についての、保険料納付期間と免除期間を合算した期間が加入期間の3分の2以上あること。

② ①を満たさない場合は、直近1年間に滞納期間がないこと

初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの1年間に、保険料納付済期間と保険料免除期間以外の期間がないこと。ただし、初診日において65歳以上でないこと。平成3841日前(331日まで)に初診日があること。

 

【20歳前障害の例外】

 20歳前に初診日がある人については、保険料納付要件は問われません。

国民年金の保険料は20歳になってから支払いますが、20歳前に初診日がある人はそもそも保険料を払うことができないためです。(NPO法人 障害年金支援ネットワーク様より引用)

 

そうなんです。病気や怪我の身体的症状とは別に、国民の義務とされている保険料(国民年金等)の支払いを滞りなく行っている事も条件となっております。

 

自分のこのブログでも以前、障害年金がもらえる条件と言う内容で記事の方を書きましたが、そこではあくまでも身体的に障害を被ってしまった時。

 

またその際に病院にかかったときの初診日の時点でかけている保険が国民年金か厚生年金かによって条件が変わってきますよと言う記事を書きました。

ですが上記のように年金等の滞納があるかないかによって受給できるかが変わってくると言うのは紹介しておりませんでした。(すみません)

 

なので今回の山田千紘さんのケースで言えば、20歳になってから発生する年金等の保険料の支払いを滞ってしまった(その時点では軽視していたとも言っていた)。

 

そのためわずか8ヶ月分の滞納がその先の事故によって 障害年金がもらえるかもらえないかの分岐点になってしまいました。

 

障害年金一休と言うと年間で約97万円が国の方から支給されます(高齢者などの年金と一緒で2か月に1度支払われる)。日常のことをほとんどご自身で出来る山田千紘さんですが、そうは言っても年額で約97万円が支給されるかされないかは経済的にも精神的にもかなり違うと思います。

 

このようにたとえ事故や病気怪我により身体的に障害を負ってしまったとしても、条件によっては障害年金を受給することができないと言うことをよく覚えておきましょう。

 

制度として分かりにくい、分かっている人が少ない現状

上記のように障害年金は条件が揃ってないとたとえ身体的に障害を負ったとしても受給できないケースがあります。ただ総和いっても、この障害年金と言う制度自体が非常にわかりにくいですよね。

 

自分も当初はこの障害年金が 受給できるかどうかもわからずいろいろ調べて何とか受給対象と言うことがわかりましたが、 そういう場面に直面していない限りはほとんどの人がわからないのではないでしょうか。

 

余談ですが、自分も心臓のペースメーカーの手術をして入院しているときに、巡回してくる担当の医師に「退院したら障害年金の手続きをしたいのでその際はお願いできますか?」と話をしたのですが、その担当した医師は「 吉川さんの場合もしかしたら受給対象外かもしれませんよ」 とおっしゃるではありませんか。

 

そうなんです、実際の手術等を対応している医師でさえもこのペースメーカーを入れて障害年金になるかどうかと言うのも把握していない状態でした。 さらに言うなれば、 基本的にこのような障害年金等の申請は本人が動かない限り 対応してくれません。何なら自分から行動しない限りはっきり言って何も教えてくれません。自分も 手探りで色々と情報を集め市役所や年金事務所に足を運びようやく障害年金の受給ができるようになりました。

なのでご自身が病気や怪我によって障害を負ったとしても自分から足を運ばない限り何も起きませんのでご注意ください。

 

自分たちができること

で、 さんざん愚痴っぽく書かせてもらいましたが、それでも自分たちに何ができるかと言うと、やはりそれを体験した当事者又は家族、その関係者等が制度の存在や手続きについて発信していくしかないのではないかと思います。

 

役場などを敵に回すつもりはありませんが、現実問題としてこちらから申請をしない限りそこからの手続き等もできませんし何より役場の方から「このような制度がありますよ」というのはまずありえないと思って良いでしょう。

 

小さな働きかけかもしれませんが、各個人がこのような制度がある、またはその制度を利用するにあたって様々な条件があり、その条件を満たすには年金等の納税を滞ることなく払ったほうがいいよなど 知っている人が教えてあげるのが現状としてベストなのではないでしょうか。

 

自分でも出来ることとして、このようにブログとして残しておきもし今後誰かが同じような状況になったときに少しでも参考になればと思い記事として書き残しておこうかと思います。

 

まとめ

この記事のまとめとなりますが、

 

  • 障害年金は 身体的な受給条件を満たしていても国民年金等の滞納によっては受給できない場合がある。

 

  • 病院や役場などは教えてくれないケースがほとんど(自分から申請しない限り対応してくれない)

 

  • 障害年金等の制度を知らない人(当事者)も多いので、知っている人が教えてあげるのが対応として良いのではないか。

 

この記事が少しでも参考になればさいわいです。

 

おしまい!

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