【心臓】3年前のアナタに送る言葉

3年前のアナタへ

 

2016年10月、初めて心臓が止まって今頃は目眩と動悸でかなりフラフラしている頃でしょうか。

 

自分の記憶が正しければあの日は10月10日の祝日でしたね。

 

夜寝ていて突然心臓のドクンという音に飛び起きてそのまま意識が吸い込まれそうな感覚に、変な汗が止まらなくなってパニックになりましたよね。生まれて初めての救急車、突然の事ながらあの時は「コレこのまま死ぬんじゃね?」ってうっすらと覚悟したあの時が懐かしいです。

 

 

大丈夫、アナタは自分の思っている以上に強いです。

 

それからの期間は本当に大変でしたね。

 

グルグルと景色が回るほどの目眩を起こしていたから耳関係の病気かと思い、耳鼻科に行ったら「メニエール病」の疑いと診断され、薬を処方してもらい落ち着くかと思ったら全然症状は改善されず。目眩に加えて少し動いただけで意識が飛びそうになり、そのあとには決まって経験したことのないような動悸に襲われて…。体調的にアレは本当に辛かったですよね。

 

そして何より、病院で検査をしても何も異常が見つからなかった時は心の底から絶望していましたよね。

 

「そんなハズはない」

 

自分の体の事は自分が1番よく知っていますもん、何もないワケがないと思っていましたよね。それでも検査の結果は何も異常が見つからず健康そのものでしたね。

 

「何でもいいからこの目眩と動悸、意識がなくなりそうな原因が判明してほしい」

 

日に日に悪化する自分の体、気力を振り絞って何度も何度も、色んな病院へ足を運んでこの辛さを訴えましたね。

 

「特に異常は見当たりません」

その言葉に何度となく心が折れそうになったり、絶望のどん底だったことでしょう。

 

「体調管理がなっていない」

「ただ怠けているだけ」

周囲の人達や家族にさえ理解されず、一時期は誰も信じる事が出来ませんでしたよね。

 

本人でない以上、100%その人の気持ちを理解するのが難しいと頭の中で分かっていても、心のどこかで自分のこの苦しみを分かってほしいと切実に願っていましたね。

 

大丈夫、アナタの心は本当に強いです。

朦朧とする意識の中、それでも生きることを諦めなかったのだから。

 

2016年の12月の年末にはアナタは「賭け」をしました。

あの時なぜ直感的に「心臓の検査をして下さい」と先生に言ったのか未だに自分でも分かりませんが、その直感は正しかったんですよ。24時間のホルター心電図、あの検査がなければアナタはこれから先を生きていたか分かりませんでしたね。

 

年が明けて10日ほど過ぎた夜中に、突然の先生からの電話にビックリしました。

 

 

「不整脈による完全房室ブロック」

「いつ死んでもおかしくない」

「ペースメーカー」

 

突然の事すぎて理解が追いつかなかったですよね。

 

いきなりこのままじゃ死ぬよとかペースメーカー植え込んでって言われても、ハッキリ言って「何いってんだおめェ〜?」って思ったのを今でも覚えています。同時に今までの目眩や動悸の原因が分かって安心した部分もありましたよね。本当にアナタの原因を突き止めようとする気力は凄まじいです。よく2ヶ月も心臓が止まりながらも生きていたと思います。

 

その後アナタはその事実を伝えて母親と妹の涙を目にしましたね。

 

「気づいてあげれなくてゴメンね」

 

おいおい、そういったセリフは本当に死んだ時に言うもんだぜと思っていても口に出してはいけません。

しかしそこで初めて気づきましたよね、自分が思っている以上に家族はアナタの事を想ってくれていましたよ。

 

ペースメーカーを植え込んでからしばらくは落ち込んだりするでしょう。これでもっと生きていられると希望にあふれる反面、傷口やペースメーカーの異物感にだいぶ不安になったりすると思います。心配性なのはもはや性格なので、仕方ありません。

 

大丈夫、最初は不安でもいつしかペースメーカーが入っていることを忘れているくらい普通に暮らせています。

 

しかし中には心無い言葉でアナタを傷つける人も出てくるでしょう。

 

 

「障害者ざまぁwww」

「ペースメーカー程度の手術で大袈裟なんだよ」

「そのまま死ねばよかったのに」

 

おそらく相手は悪気もなく冗談のつもりで平然と言ってくるでしょう。その瞬間はイラッとしたりするかもしれませんが決して相手にしないようにしましょう。アナタの事を理解してくれる人は必ずいます。ネガティブな部分だけにスポットを当てるのではなく、たとえ小数でもアナタの事を大事に想ってくれる人こそ大切にしてあげて下さい。

 

 

数年が経ち、アナタが目指さんとする道のりは果てしなく険しいでしょう。何度も挫けそうな時もあると思います。

 

ですがアナタならきっと大丈夫。アナタは本来であれば想像出来ないほどの貴重な体験をしました。本当の意味での「人の心・優しさ」にふれる事ができました。だからこそアナタ自身が自分を信じてあげてください。そしてそのアナタを信じる誰かが困っていたら手を差し伸べてあげてください。

 

大丈夫、アナタは自分が思っている以上に強いから。

7 件のコメント

  • 吉川さん、初めまして。小野と申します。
    最近、このブログを見つけて、時々拝見させていただいております。
    実は私も同じ「完全房室ブロック」のため、4年前(2015年10月手術)よりペースメーカーを装着しています。
    同じ障害があるため、記事の内容に共感したり、参考にもなります。
    周りの人からは見た目ではわからないため、つらい思いをしたこともありますが、
    何とか元気で過ごしています。
    (昨年60歳で定年退職したため、現在は無職。時々、できる範囲の仕事をしています)
    ブログを継続するのは大変だと思いますが、応援しています。
    また、コメントさせていただきます。
    以上

  • >>小野 貞彦さん
    小野さん初めまして、吉川です。
    コメントありがとうございます、そのように言って頂き嬉しく思います。
    小野さんも2015年にペースメーカーを植え込んだんですね、しかも完全房室ブロックとの事で、同じ境遇の方からのコメントに不謹慎ながらも嬉しく感じます。
    そうですね、”内部障害者”は見た目の分からなさから周囲の理解を得られなかったりつらい思いをされている現状だと自分でも痛感します。
    なので、これからも自分のできる範囲で情報を発信したり、現実でも少しでも多くの人に障害について知ってもらえるようやってみたいと思っております。
    こちらこそ今後ともよろしくお願い致します。

  • いい記事ですね。できれば、自分のブログて紹介したいと思うのですが、許可いただけますでしょうか。
    めまいの段階で、心臓とは、なかなかならないようです。私の場合は、心臓も、一か月前の健康診断で、少しスポーツ心臓のようですが、大丈夫との結果の中での失神でした。めまいの症状をあまり訴えきれてなかったのもあるかもしれませんが。暗くなったり、高速で単調な運転時に急に眠くなったようになるので、無呼吸症候群の検査も受けて、異常なしだったんですが。
    病院関係も、以外と心臓のお医者さん以外のところで、めまい等の時に心臓をしっかり調べてくれてない気がします。

    • >>PACEMAKER0714さん
      おはようございます。
      なんと!ブログでの紹介嬉しい限りです。もし宜しければブログ名を教えて頂ければ自分も見に行きたいのですが大丈夫でしようか?

      確かに目まいからいきなり”心臓”に疑いを持つのは中々ないかもしれません。
      自分も最初は耳鼻科に行き、メニエール病の疑いを持たれ、薬を処方されるも更に体調は悪くなる一方でした。その後も脳のCTやMRIなど様々な検査を行い、最後にたどり着いたのが心臓でした。
      さいわい自分は何とか原因が心臓にある事が判明しましたが、おっしゃるように世の中もしかしたら原因が心臓にあるにも関わらず、検査で異常が見つけられずそのまま亡くなってしまう方も多いのではないかと実感しました。
      そう思うと何だかやるせないてすね。。

      • ブログリンク承認ありがとうございました。記事にさせていただきます。
        小生のブログは、以下。「ペースメーカー生活」です。
        https://ameblo.jp/pacemaekr0714/
        ヤフーブログ終了でAmebaに移行しました。最近サボってたんですが、それを機会に少しづつ、記事再開してます。よろしくお願いいたします。

        • >>PACEMAKER0714さん
          こちらこそ、ブログで紹介して頂きありがとうございます。ありのまま感じたことを伝えて下さって構いません。
          自分もちょくちょく見にいかせてもらいますね(^_^)

  • pacemaker0714 へ返信するコメントをキャンセル