このブログでも紹介させてもらっている、秋田県はにかほ市にあるラーメン屋さん「海老海(えーびーしー)」
ここでヘルプマークがきっかけで新たな交流が生まれました。
なんとこのお店でヘルプマークのポスターを掲示させてもらえることになりました!
これは本当に不思議な出会いというか、縁を感じる話なので、吉川さんと海老海(えーびーしー)がどのような経緯でヘルプマークポスターを掲示させてもらえるようになったのかお伝えします。
そして今回はこの海老海(えーびーしー)マネージャー「菊地 寿人さん」についても触れたいと思います。
もしかして吉川さんですか?
3回目の海老海(えーびーしー)にて、まさかのお店の人から名前をたずねられました(゚O゚)
自分としては全く予想もしていなかったので、一瞬ドキッとしましたが、素直にそうですと返事しました。
カバンのヘルプマーク&ブログで覚えてもらっていた!
なぜ、お店の人が自分を知っていたのかというと、海老海(えーびーしー)の事を書いたブログと、カバンにぶら下げていたヘルプマークが印象的だったとの事です。
現時点で海老海(えーびーしー)の事を書いている個人的なブログやSNSは少数ということもありますが、ヘルプマークが印象的だったのは本当に予想外でした(゚O゚)
菊地さんとの出会い
ではなぜヘルプマークがそこまで印象的だったのかというと、
海老海(えーびーしー)店舗マネージャーでもある「菊地 寿人さん」、その2歳になる息子さんがまさに心臓に障害をもってうまれ、日本でもわずか数パーセントしかいないと言われるほどの難病を抱えています。
その息子さんも普段はベビーカーなどにヘルプマークを下げて買い物などの外出をしているとの事で、ヘルプマークについてはよく知っていたんですね。なので自分が海老海(えーびーしー)に行った時、すぐにカバンのヘルプマークに気がついたそうです(゚O゚)
熱いハートを感じる菊地さん
ここで少し、海老海(えーびーしー)のマネージャーである「菊地 寿人さん」について紹介したいと思う。
こちらの菊地寿人さん、本業で漁師を営む一方で、海老海(えーびーしー)で働いているというバリバリ働くお父さん!そのほとんどを息子さんの医療費に当てており、昼夜問わず働いています。
息子さんは全国でも数パーセントしかいない心臓の病気
菊地さんと僅かながらお話する時間が取れたので話を聞いてみると、今年で2歳になる息子さんには先天的な心臓の病気、
「先天性僧帽弁閉鎖症(せんてんせいそうぼうべんへいさしょう)」との診断を受ける。
ざっくり言ってしまうと、生まれながらにして心臓のポンプの役割をする弁がそもそもない先天性の心疾患です。
よく「先天性僧帽弁不全症(せんてんせいそうぼうべんふぜんしょう」と間違えやすいのですが、根本がそもそも違うので、興味がある方は調べてみて下さい。
ちなみにネットで調べてみても、“僧帽弁不全症“の情報はそれなりに見つけられますが、“僧帽弁閉鎖症“の情報はほとんど見つける事が出来ず、それほど稀な病気である事が分かります。
わずか2歳にして十数回の手術を行い、治療のための手術ではなく「生きるため」の手術を受けて頑張っていると言っていた菊地さんの言葉がとても印象的でした。。
家族みんなでの戦い。子どもを信じる気持ち
話を聞いていて思ったのが、菊地さんからは息子さんの病気・障害に対しての事や、その境遇に関してネガティブな話が一切出てこない。むしろどこまでも前向きで熱いハートを持った人という印象さえ受ける。
菊地さんのその強さは一体どこから来るのか、失礼かと思いつつも思い切って聞いてみることにした。すると、
「息子が1番辛い思いをしているし頑張っている。その息子を信じてやらないでどうする?一緒に戦っていく、それが親であり家族ってものでしょ」
この考え方には本当に心に突き刺さったし、思わず涙が出そうになった。
息子さん1人だけの戦いではない。その息子さんを信じること。みんなで一緒に「生きる」ために戦っていく。
その言葉一つ一つに重みがあり、それこそが菊地さんの強さの部分なのだと感じられました。
強さというのは決してケンカや腕っぷしだけではない。真の強さとは「どんな状況においても現実を受け止め、そこから自分たちに何が出来るかを考えて前に進む」という事なのかなと最近思います。
菊地さんが伝えたいこと
障害を持って生まれたとしても、決して不幸ではない
以前に自分は「障害を負って不便はあっても不幸ではない」と過去記事で書いたのですが、菊地さんもまさに同じ考えの持ち主でした。
当事者と家族の違いはあれど、障害を持ったとしても本人やその関係者が不幸とは限りません。むしろそういった方達こそ人生を前向きに生きている印象さえ感じます。
はたから見れば重い病気や障害と聞くと「可哀想・大変だね」といったネガティブな面で見られがちですが、当事者やその関係者からすれば、決してその事が不幸だとは感じていないという事を知ってもらいたいです。
当たり前の事が実は当たり前ではない
自分の場合もそうでしたが、自身に障害を持って初めて、今まで当たり前と思っていた事が実は当たり前でない、幸せな事だったんだなと感じます。
本人や関係者がその境遇になったから感じる事でもありますが、少しでも「その当たり前が実は本当に幸せなことなんだ」という事を理解してもらいたいです。
自分たちに何が出来るかを考えてほしい
上記の障害=不幸ではないという話と関連しますが、可哀想・大変だねといった哀れな目で見るより先に「自分たちに何が出来るのか」を考えてほしいです。
たとえどんなに小さい事でもいいんです、電車に乗ってヘルプマークを付けた方がいたら、声掛けをして席を譲るとかでもいい。障害を持った人達をサポートする支援の募金でもいい。
人によって出来る内容は違うけど、小さなことでも「自分に何が出来るのか」という気持ちを持ってもらいたいです。
ヘルプマークのおかげで新たな出会いが生まれる
以上が海老海(えーびーしー)でのヘルプマークポスター掲示の経緯とマネージャーである菊地さんの紹介となりますが、今回の話は自身がヘルプマークをカバンに付けていなかったら起こりえなかったかもしれないと思うと、何とも不思議な縁を感じます。
世間的ではようやくヘルプマークを周知してもらおうと広がりを見せていますし、このように個人レベルでもふとした事がきっかけでヘルプマークや障害について知ってもらえる、当事者や関係者の新たな交流が生まれるケースだって十分にあるのだと思う。
なので自分は今後もヘルプマークをカバンに取り付けて外出しようと思うし、それが恥ずかしいとも思いません。
小さなことかもしれませんが、それがいつかもっと世間に浸透してもらえる事を願って。。
おしまい!
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